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きょうの舞台裏

京都の出版社 京都通信社のスタッフブログです。本の制作から出版までの道のりを同時進行で配信しています。
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1月29日
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    製版会社の北村さんが『植治 手を加えた自然にこそ自然がある』の再色校の校正紙の束を小脇に抱えて10時に現れる。「いい仕上がりですよ」とちょっと自慢げ。天地195ミリ×左右220ミリの1ページが片面に12丁(ページ)ぶん貼りつけた形の校正紙(デジタル・コンセンサス)を机に拡げてくれる。たしかに色のバランスはいい。色に深みがあり、空気の透明感、水の清浄感のようなものまで伝わってくる。写真家の田畑みなおさんも、これで喜んでくれるはず。初校では少し赤みが強く出ていた写真も、うまく赤みが抑えられている。担当のオペレーターの感性と技術が写真の表現力を高めてくれている。
    これでもういつでも印刷にまわせる。出版もできる。一定の評価も得られるはず。
    植治という明治から大正にかけて日本を代表する作庭家の美意識や感性、技術と京都という都市として長い歴史のなかで培われてきた文化との融合の姿、明治という変革の時代に新しい庭園のあり方をもとめ、それを多くの人びとの眼前に提示した植治。その植治とそういう植治を生み育てた時代というものをどこまで表現できたかは、読者のみなさんの評価を待つしかないが、写真をとおして植治の庭を理解していただくことはできたに違いない。
    じつは、植治(七代目小川治兵衞)重森三玲の庭は、京都の優れた文化や意匠、感性、伝統、技術を表現するものとして、あるいはそういうものの統合した結果を京都人自らが貴んできたことの証しでもある。外の人に観ていただくだけでなく、京都人のアイデンティティを確認する材料でもあるように思う。
    伝統的にものづくりで栄えてきたのが京都である。職人としての誇りの強い人びとが多く住むのが京都である。その職人が継承してきたのは伝統的な技術だけでなく、ものづくりに欠かせないアートの感覚やら感性、ものづくりにこめる愛情のようなものまでふくまれるはずだ。そういう要素は幅広く、多様性に富んでいて、それが多くの人を京都に引きつけてきた。京都はこんごも京都のアイデンティティの一つとして大切にしてゆかねばならない。その心を忘れては、京都はほかの都市と同じになってしまう。京都には、じつはそういう危機感がある。京都からこういう本を出版することをとおして、京都の凄さを外の世界の人に知っていただきたいし、そうすることで京都の人は安心して、自信をもってものづくりに励むことができるのではないかとも考える。
    そのような役割を果たすという目的も、この本には与えている。そこで、京都の人たちにこの本の出版に協力していただこうということで、出版する前にいろいろな方に見ていただくことになった。いろいろご支援をいただかないと、地域と密着しないと、取次店も相手にしてくれない新興の出版社はやっていけないというのもホンネである。
    | スタッフ日記 | 19:08 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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