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きょうの舞台裏

京都の出版社 京都通信社のスタッフブログです。本の制作から出版までの道のりを同時進行で配信しています。
<< 〈シリーズ 京の庭の巨匠たち 2〉植治 七代目小川治兵衞 手を加えた自然にこそ自然がある | main | 1月29日 >>
1月26日
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    左京区の吉田神社のすぐそばにある重森三玲庭園美術館に、重森三明さんを訪ねる。新年のごあいさつを兼ねて、近況の報告『重森三玲 永遠のモダンを求めつづけたアヴァンギャルド』の販売状況の確認が目的。もちろん、庭園を拝見することも重要な目的である。冬の庭はどうなのか、空気が澄んでいる時期だけにきっと緊張感に満ちた姿を見せてくれるはずだと期待しつつ出かける。
    重森三玲庭園美術館の庭は、重森三玲が寝起きしていた家の一部を庭としたもので、書院の前面に枯山水の庭が鉤型におさまっている。りっぱな長屋門をそなえた重厚な建物で、吉田神社の神職を世襲的に受け継ぐ社家の家屋として江戸中期に建てられている。のちに近衛文麿京都帝国大学に学ぶために京都に滞在することになったとき、大学に近いこの家が近衛文麿の住まいとなったという由緒もある。鈴鹿家からこの家を譲り受けた重森三玲は、数寄屋茶室を自ら設計して建て、庭をつくり、家族や門人たちと暮らした。作庭家としてだけでなく、茶人でもあり、華道家でもある重森三玲という人間を語るうえで欠かせないことから、京都通信社の本の表紙に使用している。社寺の庭と違って小規模だが、重森三玲の作品のなかでも秀逸。吉永小百合が登場するシャープのテレビ・コマーシャルの背景に使われた庭としての記憶が、多くの方に強く残っているようだ。
    重森三明さんは、重森三玲の娘で舞踊家の重森由郷さんの子息。お姉さんの三果さんは新内や小唄の世界で著名。重森三明さんは、フランスの大学でも長く勉強した経験のある美術家。なかなかの文筆家でもあるし、四×五のカメラを操って写真まで撮る。なにより、ものごとを正面から捉えて話題をそらさない姿勢が気持ちいい。
    予約なしに伺うと、重森三明さんが庭を案内する声が聞こえる。ただし、一般には予約なしでは入館は許されない。やがて、茶室の案内を終えて庭に出てこられた人は3人のみ。さすがに、真冬の庭見学の客は少ない。「寒い冬に庭を見たいと訪ねてくれる方こそ、だいじにしています」と重森三明さん。
    手入れされた庭では、冬の鋭い光線を受けた地苔が黄金色に輝いている。そうでなくともピンと張った緊張感が支配する重森三玲の庭の石は、神々しいまでの存在感を放っている。これまでなんども見たなかで、最高に美しく、インパクトの強い雰囲気に圧倒されるが、同時に庭の立体感が増している。尋ねると、敷き詰めた白い玉砂利の底にたまった泥のような土を掻き出す作業をしているとのこと。苔を育てる土が、長い時間をかけて流れ出し、玉砂利の下にたまってしまうのだそうだ。それを掻き出すことで玉砂利の位置が窪み、苔の部分との段差が大きくなったからだ。
    やはり、重森三明さんの愛情を受けつつ手入れされ育った庭である。
    | スタッフ日記 | 20:31 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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